はじめてうつ病になった方のカウンセリングをすると
「仕事で失敗した」「仕事がうまくいかない」「仕事で疲れてしまって」
と最近調子が悪くなった際のことをまずお話されます
もちろんそこもしっかりお聞きしますが、
継続して面談することの大切さは
本人が気づいていないところにうつ病の原因があるのです
過去の消耗と作り上げた自分
長きにわたりうつ病の方と関わっていますが
最近よく使う言葉が‘消耗’
過去に消耗している上に鎧(よろい)を着るので疲れ果ててうつ病になるのです
うつ病を発症するきっかけと原因
きっかけをお聞きした後
数回にわたりあちらこちらの角度から
その方がどう生きて来られたかをお聞きします
そこからその方の生き様の特徴をピックアップし
その方に返していきます
そして原因につなげていくのが私のカウンセリング方法です
消耗してきた過去
皆さんのほとんどが
自分がこれまで消耗したとは気づいていません
例えば
- 親を喜ばせるために一生懸命勉強した
- 親が共働きだったので自分が家事を必死でやっていた
- 母が大変そうだったので妹弟の世話をがんばっていた
- 障害を持つ兄弟がいたので自分はしっかりやろうと思った
- 両親が喧嘩ばかりしていたので居心地が悪かった
という過去の出来事に以下のように消耗しているのです
親を喜ばせるために一生懸命勉強した
↓ ↓
自分のやりたい事をあきらめた 友達と遊びたかったけど我慢した もっと喜んでもらえると思っていた
親が共働きだったので自分が家事を必死でやっていた
↓ ↓
もっと遊びたかった テレビを観る時間が欲しかった がんばっている自分を認めてもらいたかった
母が大変そうだったので妹弟の世話をがんばっていた
↓ ↓
本当は嫌だった 友達ともっと遊びたかった 自分も甘えたかったけど我慢した
障害を持つ兄弟がいたので自分はしっかりやろうと思った
↓ ↓
親に迷惑かけてはいけないと思っていた 自分も甘えたかった いつも寂しかった
両親が喧嘩ばかりしていたので居心地が悪かった
⇒仲良くして欲しかった 自分はここに居て良いのかと思っていた 家庭内に安心感がなかった
自分の感情を素直に出せないと人は消耗してしまいます
両親と過ごす幼少期から思春期は
親の保護がないと生きられないので
その場で生きる適応力がとても高いのです
適応するために
「こう生きていこう」と決め
自分を作り上げていきます
徐々に作っていき
その場に適応していくので
本人も不自由を感じず鎧を着たまま何年も過ぎるのです
消耗しながら鎧を着て歩むことになります
作り上げた=鎧(よろい)を着た 自分に気づく
鎧を着ていることは
本人も気づかないことがほとんどです
そこをカウンセリングで抽出していくのです
だから私がピックアップしても
え?そこ?
と ほとんどの方がピンときません
それでも良いのです
がんばっていたその人
我慢していたその人
消耗していたその人
を認めていくことが私の出来ることなのです
では鎧に気づいたらどうしましょう?
鎧(よろい)を脱ぐ作業
ここがカウンセリングで一番大事な局面です
一気に鎧を脱ぐことはできないし
脱ぐことを恐怖に感じる方もいます
だから一緒に少しづつ練習します
嫌な出来事を思い出したら
その時の自分を認めて癒す練習です
自由な感情を出さずに生きてきているので
今どう思っているのか
自分でちゃんととらえる練習もします
感情をとらえるタイミングがずれている方には
一呼吸おいて自分の感情を落ち着いてとらえる練習を勧めています
鎧を脱ぐ作業は
自分が感じたそのままを大切にする
そして表現して伝えることで
進んで行くのです
本日もご訪問ありがとうございます
うつ病の原因からしっかり治したい方は、ぜひ!!